つまづきやすい歩行を改善するには

つま先の地面へのつまづきは転倒を引き起こしてしまいます。

健常者の歩行は、股関節・膝関節の屈曲運動と足関節の背屈運動をタイミングよく連動されています。

麻痺や筋力低下等が起因となりつまづきやすくなった場合には、予防するために装具や杖の補助や代償動作が不可欠です。そして過度な代償動作は、歩行の効率と安定性の低下につながります。

そこで、今回はToe clearance(トゥ クリアランス)について着目しました。

Toe clearanceとは

Toe clearanceとは、「足尖と床面との距離」を示します。歩行の振り出しや段差を越える際のつま先(トウ)と床面の距離になります。

トウクリアランス

何らかの原因で小さくなれば、つまづきやすくなります。

立脚中期以降、対側の遊脚肢が地面につまづかないような高さに体重支持をし、遊脚肢は短縮させる動作になります。

健常者と片麻痺を呈したToe clearanceの比較

Toe clearanceの分析された論文を紹介します。

健常者と左片麻痺のToe clearanceの構成を分析の結果、健常者は下肢の機能的短縮効果(内訳:膝関節の屈曲と足背屈)によって生じており、一方左片麻痺者の裸足歩行のToe clearanceの内訳は約70%が代償動作によるもの、装具装着によって代償運動の比率が裸足歩行時より減少していた、という報告です。

今回は、Toe clearance分析の1例としての報告ですが、片麻痺を呈した場合、つまづき歩行を起こさないようToe clearance獲得のため代償動作があり、装具歩行の方が裸足歩行よりも代償動作が少なく行えています。

誰でも同じように「正しい歩行」と言われるような「健常者に近づいた歩行」を目指すのではなく、身体評価や歩行分析を通してその方に適したより安全で実用的な歩行を目標にリハビリを行っていくことが重要です。

より安全で実用性を重視した歩行を目指したリハビリとは

リハシード福岡では、以下の3点を中心にリハビリを提供しています。

1、非麻痺側体幹と下肢の支持性

非麻痺側の立脚期、立脚中期以降、股関節・膝関節が伸展し麻痺肢が地面につまづかないような高さに体重支持する必要があります。

2、体幹・骨盤・麻痺下側の促通

単関節の促通と股関節・膝関節・足関節の連動した促通を反復して行います。

3,歩行練習

歩行動画撮影にて動作分析をし、歩行練習では非麻痺側支持性高めつつ、麻痺側への促通にてより効率よい歩行を目指しています。

最後に

つまづきやすい歩行を改善するにはということでToe clearanceに着目しました。歩行は連動した動きであり足部だけ意識するものではありません。個々の歩行の問題点の把握することで介入提案につながります。

引用・参考元

1)大塚圭,向野雅彦,松田文浩,才藤栄一:臨床における定量的歩行分析.リハ医学2021;58:143-152

2)相葉正之歩行時のToe clearanceと足趾把持についてー転倒予防の観点からーヘルスプロモーション.理学療法研究2016;1:1-6

3)松田文浩他:脳卒中片麻痺患者におけるToe clearance獲得戦略の分析Japanese Journal of Comprehensive Rehabilitation Science,2016

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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