横断歩道を安全に渡れる歩く速さと練習方法は?

横断歩道を安全に渡れるようになると、生活の活動範囲も広がります。

まずは家の周りや公園、歩道などの外で歩くことが安定しだしたら、段階付けて横断歩道を歩く練習もしてみてはいかがでしょうか。

横断歩道の青信号の点灯時間は、1mを1秒で歩ける人に合わせていると言います。

横断歩道のリハビリ

安全に横断歩道を渡る練習のポイント5つご紹介します。

横断歩道を渡る練習ポイント5つ

1.最初は一人ではなく、リハビリの専門家や介護者と一緒に練習

 横断歩道を渡る前には左右確認が必要ですが、歩くことに集中しすぎてしまい、周囲の見渡し損ねることがないよう、またふらついた場合に介護者がいると安心です。周囲というのは、車はもちろん自転車や歩行者などの動いているものや傾斜や段差などの環境面のことを指します。歩行者は前方や後方から近付いてきますので気に留めておく必要があります。最初は、一人ではなく二人で周囲を確認しながら行うようにしましょう。

2. 麻痺側でない方の足でしっかりと立つこと

横断歩道だけではありませんが、安全に歩くこととそして実用的な速度が求められます。まずは麻痺側でない方の足でしっかりと立つことです。そうすることで、転倒のリスクが減りその上麻痺側の足の痙縮や関節の変形が増悪することを防ぎます。

3. 麻痺側でない足でしっかりと立って、麻痺側足を軽く振り出す

麻痺側でない足でしっかりと立ったら、麻痺側足をフワッと前に振り出してみましょう。麻痺側の足に過剰に体重を乗せないことで、上記2.に記しました転倒リスクや痙縮・変形憎悪の予防となり実用的な歩く速度に近づいていきます。

4.歩く速度を測定する

屋外での歩く速度を測ってみましょう。急ぎ足で歩いた速度ではなく、普通に歩いた速度です。場所は歩く妨げになるものがない公園や歩道などです。歩く速度は1mを1秒の基準をクリアしているかを確認しましょう。

5.交通量の少ない、片側1車線の短い距離の横断歩道から

横断歩道を渡るという歩く行為だけではなく、歩道から車道へ歩いて移動するため、段差や傾斜にも気を付けながら行います。車道を構成する車線幅員はおおむね一般国道では 3.0~3.5 mとなっています。まずは交通量の少ない場所で短い距離の横断歩道から行うのが理想です。それから徐々に横断歩道の距離を伸ばしたりしていきましょう。

おわりに

横断歩道を渡るのは、安全を第一に考えることで活動の範囲が広がります。

「横断歩道を渡った先の本屋に行きたいな」「道挟んだコンビニでちょっと買い物しようかな」など思いついたことが行いやすくなるかもしれません。

今よりも歩き方を改善したい方へ。

リハシード福岡では、生活に実用的な歩き方を目指して①麻痺側でない足でしっかり立つ練習②麻痺側の足に過度に荷重かけない歩き方③麻痺足の改善リハビリを行っています。

リハパンフレット

参考文献 神戸利文、上村理絵著:道路を渡れない老人たち リハビリ難民200万人を見捨てる日本。「寝たきり老人」はこうしてつくられる.アスコム.2021

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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